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Sanshiro’s diary

大した事もない日常だけど…

小説 「大学生活 」

   

第1章  やのの独身寮へ

 

僕は大学に入って初めての夏休み、大学の寮を覗きたくて寮に入っている友達のところへちょっと厄介になる頼みをするとその友達は「なにも頼まなくたって同じ大学の人なら寮は自由に出入り出来るよ」とまぁ多分OKとの事だと思った。しかしながら特になんの身支度もせぬままにおもむろに寮に入り込んで僕はその友達に会いにいった。

   今ではめずらしいレンガ作りのモダンな佇まいは其れだけで僕をわくわくさせた。僕は意を決して木製の古い扉を前に押し寮の中に入ると、そこには中庭が広がっていてそれを囲むように寮の部屋が幾重にも高く連なっていた。寮の人々はその中庭で自由にくつろいで自由な話をして交流を深めていた。高い階から中庭を覗き込んでいる人もいなくはなかった。適当に植物が植えられていて、なにか西洋にきたような心地がしないでもなかった。きっとアメリカやヨーロッパの大学ならこういった建物も少なくはないんだろうなとロクに海外に出たこともない僕はそう思った。

    僕はまず友達を探す事にした。取り敢えずきたことをLINEした。しかしまだ返信は来ていない。それまで色んな場所へ行ってみようと僕は中庭を突っ切って建物の中に入る階段を駆けあがって中に入った。建物の中は中庭に比べると実に暗かった。ライトも殆ど視界が見える最低限しかついておらずそれも蛍光灯ではなく常夜灯であった。僕はまるでゲームの中の建物に紛れ込んだそんな気持ちになって心は益々踊った。所々によく訳のわからない空間があった。そこには何もなかったり、たまに植物が置かれていたりした。あとは殆ど横に連なって一人一人の寮の部屋の扉だけが規則正しく間隔をあけてあるのだけが見えた。そこを通り過ぎていくとなかには扉を開けっぱなしにしている奴もいた。その中を何気なくみてみると扉を正面に見て大きな窓があり、後はベッドがあるだけに見えた。まるで何か独房の様ななんとも味気ない部屋にみえたが僕はしかし何かそれが逆に今の物に溢れた世の中から逸脱している様にみえて、趣きがある様に感ぜられた。実際、僕はこの寮に是非とも入りたかった人であった。しかし家も近い事から親に反対されて敢え無く諦めたのである。

   僕がある程度満足するまで寮の建物の中をめぐると友達であるやのからLINEが入って来て中庭にいるよとの事であった。僕は再び階段を降りて中庭に向かった。

    しかし僕もこの寮に関して気にいらない事がひとつあった。それは寮の館内は全て禁煙というなんとも窮屈なルールがあった事である。

    実際僕はもう煙草が飲みたくて堪らなくなっていた。それにこの建物で煙草がのめたらどれ程ハマって僕は満足するだろうかと思った。兎に角そんな事をおもいながら自分は中庭にいるやのを見つけた。

   いつも通り簡単に挨拶を済ますと取り敢えず僕は煙草がのみたい旨をやのに注文したが、するとやのは「もうちょっと我慢してくれ」といった。

「もう直ぐ夕食時になるから夕食が済むと喫煙者がこぞって隠れて吸う場所があるから夕食が済んだら案内するよ」

との事であった。時計をみると4時半であった。5時にはもう夕食は開始するとの事だったのでまぁそれならと僕は煙草を我慢する事にした。とりあえず僕はやのの部屋に案内された。その部屋に入るとまるでさっきみた殺風景な部屋と間取りが一緒とは思えない位やのの部屋は物で溢れていた。ゲーム機からはじまりギターやボード、スニーカー、漫画、CD、ポスターなどが所狭しと並んでいた。しかし僕が興味を抱くものは何もなかった。その部屋をある程度眺めると僕は窓から外をみた。やのの部屋は3階で下をみるとそれ程小さくはなかったがまたそれ程大きくも映らなかった。すぐ離れた場所に大学の校舎が見えた。校舎の窓はどこもカーテンがされていて中の様子を伺いしることは出来なかったがカーテンがされていなければ、授業を受けている生徒やはたもや居眠りをしている生徒などが充分みえるくらいであった。しばらくやのの自慢を聞きながらそれを眺めていると夕食の時間帯になってやのの他の友達が今いる部屋に「飯行こうぜ」と誘いにやって来た。どうやらやのがいつも共に食べている連中らしかった。僕は誘いに来た2人とやのと僕で学食へ向かった。その2人と初対面だった僕は軽く2人に挨拶を済ませるとその2人は快く思ってくれたみたいであった。とりあえずやのの部屋の事について半分馬鹿にした様な感じの話をしてそのまま学食を頂いた。僕は迷う事なくカレーライスを注文した。学食の食事の量は結構お腹が満たされる位の量でそれ以外は何も注文しなかった。やのは散々迷った挙句僕と同じカレーライスでおさまった。他の2人はうどんとそばにミニカツ丼セットを頼んでいた。食事の間は皆黙々と食べた。なので食事はあっという間に終わった。やのが部屋に帰ろうとすると2人のうちのひとりが「お前煙草はすうの?」と聞いてきたので、僕は「ずっと我慢してた所だよ」というとその友達も「オレも」といい、「今のうちだから吸いに行こうぜ」と誘われた。やのともうひとりの友達は先に戻っているという事で僕はその友達に連れられ秘密の喫煙所に向かった。そこはコンクリートで塀で固められたゴミ捨て場の裏側であった。しかしそこにも植物がキチンと植えられていた。

 「普段は日頃から喫煙防止のおっちゃんがこの寮はウロウロしていてろくに吸うことが出来ないんだよ」とその友達はいった。「だから煙草を吸う奴は寮を出てすぐ近くに安い喫茶店があるからそこでたむろするのが普通なんだ」

「ただこの夕食の時間帯だけはその喫煙防止のおっちゃん達も学食で夕食を済ませるらしくて今のこの間だけは煙草が吸えるんだよ。今の時間だけは見逃してくれてるのかもしれない」僕は煙草を燻らしながらその友達の話を聞いた。

「まぁ煙草吸うんだったらそこの近くの喫茶店へ行ってみるのもいいカモよ…仲間紹介してやっから」その友達もやのと同じく優しく面倒見のいい人であった。結局その友達と大急ぎで煙草を3本頂くと僕達はまた寮の部屋へ戻る事にした。

「お前着替えあるの?」

「いやない」

「どーするの銭湯行くか?」

「あれ⁈風呂あるんじゃなかったっけ?」

「いやここの風呂は汚くてとても入れたもんじゃない まぁ着替えないなら今日はオレ風呂入らんから…やの彼奴入るかな?」

そんな事を話しながら僕達は寮の部屋に戻った。やのはテレビを見ながら携帯をいじくっていた。その友達がやのに風呂に行くか聞くとやのは「お前は?」といいその友達がいかないというと

「どーしようかな若干汗かいたから俺はいこうかな」とどうでもいいように携帯をいじくりながらやのはいった。

「じゃあこいつはオレが預かるぜ」

僕はやのの友達の片割れの部屋でやのが風呂から上がる迄待つ事にした。

   その友達の部屋はあの開けっぱなしだった部屋と同じように数点の洋服の他はテレビ、冷蔵庫位しかおいてなく落ち着いた感じの部屋であった。ただ特に僕が目をみはったのはそんな簡素な部屋の中にきゃりーぱみゅぱみゅのポスターが一枚ベッドの脇に貼ってあった事であった。

「好きなの?」

と僕は聞くと

「まあまあ」とその友達はどーでもいいようにいった。僕はそのポスターがなければバッチリなのにと思ったが、言葉には出さずただそのポスターだけをぼやあと見つめていた。友達は冷蔵庫から2Lのコーラを出すと「飲んでいいよ」とやはり冷蔵庫から冷えたコップを2つ取り出して僕に言った。

「サンクス」と僕は煙草で喉が渇いていたのでコップにコーラを注ぎ軽く頂いた。

「オレの部屋はやのの部屋と違って何もないからな」

「いや別にいいよ」

ふたりは別にする事もなく携帯をいじりはじめた。僕は携帯でぷよぷよをしながらやのの到着を待った。

「やのが帰ってきたら女のとこいこーぜ」

その友達は言った

「行けるの?」僕はきいた。

「うん部屋には入れんけどね。たぶん中庭に来てる筈だから」

「ぁ 中庭ね」

僕は少しガッカリした。多分その女子達は今やのが付き合っている彼女の友達達だろうなと僕は大体予測はついていたのでそれ程胸が踊るわけでもなかった。それに僕のお気にの女の子は確かこの寮には入っておらず少し離れた隣の駅の近くで一人暮らしをしていた筈であった。それに自分はあまり女の子のまえでも話が上手い訳でもなかったので、まあ寧ろ話をしているのを聞いているだけかもしれなかった。そんな事を思いながらしばらくぷよぷよをしているとやのではなくやのの彼女が突然部屋にやって来て「ねぇやのくんどこ?お風呂?」と友達に聞いてきた。「うん風呂だなもうすぐ帰ってくると思うけど」僕は女の子は男の寮に入れんだとかなりビックリした。

「やのの部屋の鍵あるでしょ?」

「うん ぁ たみくんだ 遊びに来るっていってたよやのくん」

「うんその通り遊びに来たんだよ 宜しくお願いします」

僕は女の子の前だとどうしても丁寧語になってしまうのが嫌であった。

「じゃぁ部屋で待ってるね」

「うんやのが帰ったらLINE頂戴」

友達がいった

「了解」

やのの彼女はいってしまった。

   やのには幼馴染みの元カノがいた。元カノも今のやのと僕と同じ大学でやはりこの寮に入っている。しかしやのは元カノかれんと最近別れ今来た彼女と付き合いをはじめた。やのは今の彼女と「ゆくゆくは結婚するんだ」と僕によくうちあけた。しかし僕はその度に「あの幼馴染みはどうするんだろ?」と思いを馳せた。かれんはやのの事が諦めきれなさそうではあるが、その内他の彼氏と付き合いはじめた。やのはいっこうに気にはしていないみたいであったが、かれんはやのに気がもたれたくてその彼氏と付き合ったのがみえみえであった。確かに今付き合っている彼女のほうが僕からみても可愛くはみえたが、なにかかれんの方が僕からすればどこか惹かれる魅力があるように思えた。実際かれんのほうがやのの今の彼女よりよくモテる。しかしかれんはやのの事以外興味はないみたいである。今かれんが付き合っている彼氏はそれはそれはイケメンな彼氏であった。しかしかれんは僕からはなにか退屈そうにみえた。自分もどちらかといえば今のやのの彼女よりかれんの方が仲良く出来た。かれんは僕を好意的にみてくれていた。しかしそれ以上の関係にはかれんはなりたくない…というより僕もかれんがやのの事を好きなのはわかっていたので僕はあまり興味なくかれんにみせた。かれんも僕にはやのの事で相談するような事はしなかった。寧ろかれんには子供の様に扱われていた。しかし僕はなんとなくやのはかれんと結婚した方がいいのになとそんな事を日頃から人ごとであれ親友として思っていた。

  そんな事を思っていると

「やの帰って来たらしいよ」

  とLINEがきたらしく友達はいった。

「なんていってる?」僕は聞いた。

「なんか先中庭いっててだって…あいつらヤるんじゃないの⁈」

  僕はふきだしてしまった。その友達は呆れた様子でしかしうっすらと笑みを浮かべながら

「じゃあ仕方がないから先に行ってようぜ」

  と僕に促した。

「それとも喫茶店いく?」

「いやとりあえず中庭いって、それからそこの喫茶店いこうよ何時迄やってんの?」

「確か8時迄だな」

「じゃあ中庭寄ってからでいいでしょどうせ通り道だし」

「そうだな」

  意見はまとまった。僕はとりあえず中庭で女の子と喋る事をきどりたかった。僕が喋らないまでもそのグループに属してみたかったのだ。

   中庭に夕食を食べたやのを抜かした3人で行くとやはり女子達はいつものメンバーであった。その女子達は僕達が着くなりやのの彼女が何処にいってるか聞いて来た。すると友達はすごく真剣な顔で「しらない」といったので僕はまたふきだしてしまった。「なに知ったんじゃないの⁈」と女子達に言われた挙句

「あれ⁇やのくんは⁈」

と言われると僕達は弁解が出来なくなりしょうがないから僕が

「ご想像にお任せします」と言うと片割れの友達のひとりが笑った。

「なに⁈なに⁈またーー⁈」

   女子達もご存知の様子であった。

「まぁ彼奴らはビップだから」

とやのたちの事は棚に上げて僕達は話をしはじめた。僕はこの子達にちょっと聞きたいことがあった。僕はいちばん信頼出来る女子に聞きだした。「ねぇやのがさ今の彼女と結婚したいって事知ってる⁇」

「うん聞いた事あるよ」

「それさかれんの耳に届いてるかな?」

「いやどうだろわかんない…なんで?」

「いやさかれんがそれ聞いたらかなりショックいけるんじゃないかと思ってさ」

「え?だってかれん今付き合ってんじゃんあの超イケメンの子と…そんな事ないでしょ」

「そうだといんだけど…なんかそうじゃなさそうなんだよな」

「たみ心配し過ぎだよ」

「そうかな…」

「それよりたみは誰好きなのよ⁇」

「え⁈いやいないから」

「いないのー⁈つまんない…」

  僕は「ひょっとりたらこの子自分の事好きなのかな」と思った。しかし「そうじゃないだろ」とすぐにまたそんな事を思った。たみは昔から自分を想う女の気持ちに関しては恐ろく鈍感であった。周りからいわれても「いやそんなんじゃないよ」と本気で弁解して女の子がまさか自分に気があるなんて全く気が付かずにいて今迄彼女が出来たことがなかった。勿論たみは童貞であった。たみは友達に彼女が出来てもきっと自分には彼女は絶対出来ないだろうなとそんな事をいつも思ってる人であった。

    しかしなんだか女子達とある程度話をするとまた煙草がのみたくなってきた。たみは今の時点でかなりのヘビースモーカーであった。

「ね?あすこの喫茶店いかない?」

「え?あの喫茶店?やだー煙草臭いんだもんけむいしあそこ」

  やはり女子にはあの喫茶店は評判が悪い事は知っていた。しかし我慢が出来なくなった僕はあまり会話が盛り上がらなくなったひとりに「煙草のみいかない?」と尋ねると

「喫茶店?そうだね行こうか…確かお前ら全員吸わないんだっけ?」

「いやあたしは吸うけどあの喫茶店はヤダ」

「ぁーそじゃあわかったたみくんいこかじゃあ」

「そうだね」

「まってよオレどうすんだよ」

  男子ひとりになった友達はいった。

「いやそいつらと話してればいいじゃん」

「え⁈いやオレ部屋かえるわ」

「え帰んのー?いいじゃんもうちょっといてよ」

「ぁ、そう、じゃいよーかな…オレの部屋はどう?」

「いかない」

「そうだよね、ま、わかった…じゃあいってき、たみくんも」

「うん」僕と友達は女子達と別れて寮を出た。

「だぶんもう連中いないかもな7時にもなりそうだし普通に家に帰ってるだろうな」

「いや別にいいよまた今度で」

「まぁそうだねホント寮で吸えりゃあいいのに喫煙所くらい作れよなぁ」

「うんホントそうだよね」

  そんな事をいいながら寮のすぐ隣の喫茶店のドアをたたいた。入ると客はほぼ大学のやからばかりでしかも少ない禁煙席にはひとりとして人はいないが喫煙席にはこの時間になっても煙草の吸う奴で賑わいなかは煙たそうであった。

「何か買わんとなアイスコーヒーいくら?」

「150円」

「ぇ?そんな安いの?」

「うん大学の御用達だから」

  僕はアイスコーヒーを頼むとその友達もアイスコーヒーであった。喫煙席の自動扉を開けるとかろうじて奥に2つの席があった。僕達は灰皿をそれぞれとってその席に着いた。すぐ隣の壁はまっきいろであった。友達は他の友達がいないかあたりをみていたが「やっぱいねーわ」とジッポーで煙草に火をつけてついでに僕の煙草にも火をつけた。「ありがと」僕はいった。友達は単位の話をはじめた。

 「単位幾つとれた?」

「いやほとんどとれてないよ」

「オレも」

  僕は「16」と答えた。

「ぇ?たみくんそんなとれたの?オレたった8だよ」

「それわぁ…」

僕は言葉を濁すしかなかった。

「まあ最初だしなんとかなるんじゃん」

「そうだよねとりあえず大学入って真面目に授業なんか受けてらんないよね」

「そうそう」

  しかし僕は8はスゴイなと思った。自分の16でも2倍だ。

「彼女いるの?」

「いやいないお前は?」

「いないよいるわけないじゃん」

「いやなんかいそうだけどね」

「そうかな?」

  兎に角この時は彼女が欲しくて仕方がない大学生活がかかっているといっても過言ではない。

「僕なんか童貞だよ」

「ぇ?そうな?…いやでもこれからだって」友達は優しかった。

僕は「もう誰でもいいかもしれない」とそんな事をいうと

「じゃあ出来るっていや出来ない訳ないよ」

「そうかな」

「まぁオレだって今迄付き合ったの高校の時のひとりだけだしあんまり変わらないって」

「いやそんな事ないよそれは大きいよ」

「いや変わんないって‼︎」

  いつの間にか2人はまわりの人にも聞こえるくらい大きな声で話していた。友達が「変わんないって」といった時、みんなの目がこちらをむいたのでたみとその友達はちょっとビビって2人は視線を壁に向けた。

「じゃぁどっちが先に彼女出来るか勝負だな」

「いや絶対僕負けるよ」

「なんか罰ゲーム作ろうぜ、負けた奴はコクるみたいな」

「ぇ⁈やだよ絶対僕負けるし」

「いーじゃんそれで成功すればさタブルデートよ」

「はあ?いや間違えなく失敗するから」

「いやそれで決まり!」

  結局僕はその友達とそんな約束をしてしまうに至った。僕は今からもうどうしようと不安をのぞかせていた。

「お前泊まってくの?」

「うん確かやのがキャンプ用の寝袋持ってる筈だからそれで寝ようと思ってる」

「そうかなんでも持ってるなあいつ」

「そうだねでも寝るスペースがないカモしれない」

「まぁ寝れそうになかったらうちの部屋こいや」

「了解ありがとう」

  そんな事を話しているうちに閉店の時間が迫ってきたのか喫煙席の人がまばらになってきた。いつの間にか8時も10分前になった。

「そろそろ閉店くさいな…いこうか」

「そうだね」

  僕達は満足のいくまで煙草をのむとそこの喫茶店をでて寮に戻った。

  寮に戻ると中庭のいつもの場所でやのの連中は話をしていた。

「おーおー帰って来たよまた随分といってたね」

「ああ2人で猥談してきたよ」

「あーそういいねやるね!」

「まぁまぁ」「まぁまぁだよ」

「そっか」

「そちらさんは何話してたの?」

「そりゃモチ」「モチ猥談」

「なるほどねそりゃそーか」

「そりゃそーでしょ」

「たとえば?」

「は?たとえば?いやたとえばはマズイっしょ」

「なに?」

「ナニ⁈」

「いややめてよー」(笑)

  いつもこんな調子だったかな僕は笑いつつもちょっと思った。「若干テンション高いなちょっと恥ずかしいな」僕は女の子と目が合うとちょっともじもじした。

「やだたみくんもじもじしてる」

「え⁈してないよ」

「たみくんには刺激強すぎだよ」

「そうなのかたみ?」

「ぇ⁈ いやいやまぁ…そーです」

「そうかじゃあ仕方がないここらでやめとするか…たみ帰るか?」

「ぇ!まだいいよ」

「うんまだいーじゃん猥談じゃなければ」

「ほんとかたみ実は猥談がいいんじゃないのか?」

「ぇ⁈ぇいやまぁ…」

「どっちなんだよ」

「どっちでもいけます!僕バイっすから」

「えーー!たみくん爆弾発言!」

「いやウソですウソですよオトコオンリーです」

「きゃー!ハハハハハ」

  そこをちょうどかれんが通りかかった。僕はハッと思ってちょっと罰が悪い気がした。やのは全く気がついてなく笑っていた。かれんはいつもはやのをみる筈なのに今日は目を伏せてあたかも自分がいじめられているかの様な感じで前を通り過ぎていった。僕はなにかちょっとマズい事をした様に思えた。何故かはわからないがちょっとした罪悪感を僕はおぼえた。

  しかしかれんがいってしまうと僕はまた調子に乗り出した。「なんだかんだで僕も会話についていってるな」そんな事を思いながらたみは会話に参加していた。それは楽しい夜の時間帯だった。それは夜の12時迄続いた。12時になると若干眠くなってきたなと1人が「明日朝から部活だから寝るわ」といったことにより今日はみんな解散となった。

 

第2章            かれん      

                                                に続く…