Sanshiro’s diary

大した事もない日常だけど…

小説 音楽の人

第4章   出逢い その1 しのぶ&さとこ

そんな中自分は調布のとある商店街にあった小さなレコード店で風変わりなチラシを目にする。それはステレオラブをはじめ様々なアーティストのアルバムが無造作に並べてある写真であった。その下には連絡先が示されており2人の名前と電話番号が交互にきりとれる様にして並べられていた。しかし一体何の募集なのか?バンドをやるのか友達募集なのかそういう事は一切書かれていなかったが、自分はこの広告が気になりどちらかは忘れてしまったが連絡先を一枚きりとってしばらくした後、このままでもらちがあかないであろうと葉書と共にカセットテープを添えてその連絡先に送ってみた。

殆ど音楽関係の人に縁がなくなってしまったのもあった。入っていた音楽サークルも行きづまっていたし、自分に縁があったのは映画のサークルであった。その後にその映画サークルの人とお付き合いすることとなるがそれは今は触れないでいい。何故ならその前にお付き合いした人がこれから会うふたりの内のひとりであるのだ。

暫くすると1枚の封書が自宅のポストに入っていた。やはりカセットテープが添えられていた。A面にはさとこさんB面にはしのぷちゃんの選曲は入っているカセットテープであった。殆ど知っている曲であった。それが逆に自分に安心をもたらした。3人はその後とある喫茶店で会う事となる。

自分はその待ち合わせの時間より大分早く前に喫茶店に着いた。しかしふたりはもうそこに来ていた。何を話したのかさっぱり覚えていない。結局バンドもやってはみたが上手くいかなかった。自分がギターをしたがまるでさっぱりわからなかった。さとこさんはもののみことにベースを弾いた。しかししのぷちゃんは退屈そうに歌っていた。自分がドラムを叩いたときもあったが間違ってると指摘された。ドラムマシンで作ったドラムは好評だった。しかしそれもすぐに飽きた。

そんななかしのぷちゃんの彼氏の家に自分は呼ばれた。なんのことなしに自分は出向いた。彼氏さんは仕事で居なかった。昼ご飯をご馳走になった。それからあれやこれやと音楽を聴かされた。どれもイマイチピンと来なかった。それからふたりはねてしまった。ねてしまったというよりエッチをしてしまった。自分はあっという間にイッた。童貞卒業の瞬間であった。それからふたりは付き合うこととなる。ふたりで色んな場所に行った。しかしいつもしのぷちゃんは怒っていた。自分を愛してないと怒っていた。

八景島シーパラダイスでも怒っていた。自分はしかし愛してるよと言い返すこともなかった。弱ったなあといつも思うばかりであった。しかし横浜中華街に行ったときはふたりとも仲良く話すことが出来た。自分はかつての捨てられた音楽の人のことについて話した。しのぷちゃんはその人は意地がないと言っていた。いわれて自分もそう思った。それからふたりは別れることとなるのだがその時撮った写真は今でも自分の頭の中で残っている、ふたりともとっても良く写っていた写真であった。そういえばさとこさんとしのぷちゃんあのふたりは今でも仲が良いのだろうか?もうあれこれ20年が経とうとしている。いやでもきっとあのふたりは仲がよいであろう。